両祖父母のことを忘れることはないけれど、特に母方の祖父に与えられたものは身から離れない。
朗らかで優しく、体が大きく頼もしい、明るくてよく笑う、何でも与えてくれる人だった。
私は孫という立場に甘え、ただただそれを享受するだけだった。
子ど心に、孫が祖父のところに行くということだけで何か孝行できている、と言い訳も持っていた。
母方の祖母は、あまり記憶がないけれど、小柄でかわいらしい人だった。
父方の祖父母はスマート、綺麗な人だった。
与えられる側から与える側に。
継承と創造。
母方祖父によく言われたことは、
「友達を大事にね」だった。
よく一人で遊びに行き、図書館で借りた本を読んでいた私に祖父は何を思っていたのだろう。
少ないけれど友達と呼べる人はいる、としよう。
友達を大事にしたいと思う。
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